WiMAXを検討していて、最初に確認すべきなのは料金でも端末でもなく「自分が使う場所が対応エリアに入っているか」です。ここを飛ばして申し込むと、届いた端末が思ったように繋がらず、返品しようにも費用が発生する——という展開になりかねません。
この記事では、カシモWiMAXのエリア判定のやり方、判定結果の見方、判定で問題なくても電波が弱いときの対処法、そして最悪「エリア外だった」場合に何円かかるのかまでを、カシモWiMAXが自ら公開している案内資料をもとに整理します。
カシモWiMAXは株式会社MEモバイルが運営するWiMAXプロバイダで、「5Gギガ放題プラス 縛りなしSA端末プラン」の1プランのみを提供しています。プランが1本しかないぶん、判断すべきポイントは「エリア」に集中していると言えます。
まずエリア判定:手順は2ステップだけ
カシモWiMAXのエリア確認は、同社のピンポイントエリア判定ページで行います。案内されている手順は次の2ステップです。
- ご利用場所を検索 — スタンダードモードを選択したうえで、利用する住所または郵便番号を検索する
- 電波状況を確認 — 表示された判定結果を見る
判定結果の凡例は3区分です。
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| 5G | 5G回線が利用できる |
| 4G | 4G回線が利用できる |
| 上記以外 | 非対応エリア |
ポイントは、手順の中で「スタンダードモードを選択のうえ」と指定されていることです。後述するプラスエリアモードは月額オプション料金がかかるため、まず追加費用なしで使える範囲を確認する、という順序になっています。
判定は住所・郵便番号の単位なので、同じ町名でも建物や階数、部屋の向きによって実際の電波状況は変わります。判定結果は「その場所一帯の目安」であって、あなたの部屋の実測値ではない、という前提で見てください。
カシモWiMAXが使っている回線
カシモWiMAXの案内では、利用する回線が次のように表記されています。
- スタンダードモード:WiMAX 2+ / WiMAX 5G
- プラスエリアモード(+Aモード):au 5G / au 4G LTE
つまり、標準ではWiMAX回線、エリアの届かない場所ではau回線に切り替えて補う、という二段構えです。なお、案内資料には回線の提供事業者名そのものの記載はありません。ここは資料に書かれていない以上、断定を避けておきます。
プラスエリアモードは「エリアの保険」だが、無料ではない
エリア判定で微妙な結果が出た場合、頼りになるのがプラスエリアモードです。カシモWiMAXの説明では次のように位置づけられています。
+A(プラスエリアモード)モードのau 4G LTE、au 5Gの回線を使った通信でより広いエリアで接続が可能です。電車内やWiMAXエリア外でもモード切替によって接続可能な場合があります。
ただし、ここには2つの条件が付きます。
① 月額1,100円(税込)のオプション料金が別途発生する
案内資料には「+Aモードをご利用の際は、月額1,100円(税込)のオプション料金が発生します。ご注意ください。」と明記されています。つまり、エリアが不安な場所で常時プラスエリアモードを使う前提なら、月額4,818円(税込)とは別に、毎月1,100円(税込)が上乗せされる前提で考える必要があります。
② 使いすぎると速度制限がかかる
こちらは、資料によって記載が食い違っています。
| 出典 | 制限の発動条件 |
|---|---|
| 初期契約解除申請用紙 | 「+Aモード月間30GB以上ご利用されたの場合、月末まで速度制限がかかります」 |
| FAQ | 「当月ご利用の通信量が15〜30GB超過時、当月末まで送受信最大128kbpsに制限」 |
同じサービスの案内でありながら、制限の発動容量が「30GB以上」と「15〜30GB超過時」で揃っていません。当サイトはどちらか一方を正しいものとして選ぶことはせず、両方をそのまま示します。実際に判断されるときは、契約前に提供元へ直接確認することをおすすめします。
いずれにせよ、プラスエリアモードは「エリア外を無制限に埋めてくれる万能策」ではなく、月1,100円の追加費用と、一定量で制限がかかる前提の補助手段です。エリア判定が「非対応」だった場所で、プラスエリアモード前提で契約するのは、費用面でも通信量面でもリスクがあります。
一方のスタンダードモードは「原則、通信容量の制限がなくご利用できます」とされていますが、「一定期間内に大量のデータ通信があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限する場合があります」という注記も付いています。完全な無制限ではない点は押さえておきましょう。
判定はOKでも電波が弱い——そのとき試すべき4つのこと
エリア判定で問題がなくても、実際に設置してみると「圏外になる」「速度が出ない」ということは起こります。カシモWiMAXは、解約の手続きに進む前に試すべき改善策として、次の4項目を案内しています。
① SIMカードを挿し直す
端末の電源をOFFにして、正しい向きで再度挿入します。端末が再起動され、正常な通信状態に戻ることがあります。
② 端末を初期化する
機種によって手順が異なります。
- 5G L13:端末底面のSIMカード挿入口にある小さな穴を3秒以上長押し
- DOCK 5G 01:設定から「工場出荷時に戻す」、または本体側面のRESETボタンをSIM取り出し用ピンで5秒間長押し
- 5G NC03:RESETの穴を約5秒間長押し
③ モードを切り替える
前述のプラスエリアモードへ切り替えます。電車内やWiMAXエリア外でも接続できる場合があります(オプション料金1,100円/月が発生する点は再確認してください)。
④ 設置場所を見直す
窓際や床から離した場所に置く、他のルーターや電子機器との混線を避ける、といった基本が案内されています。加えて、モバイルルーターはUSBケーブル、ホームルーターはLANケーブルで有線接続もできるとされています。無線が不安定な場所では、有線にするだけで解決するケースもあります。
この4つを試さずに「繋がらないから解約」と進んでしまうと、次の章で説明する費用を負担することになります。まずはここを一通り試すのが金銭的にも合理的です。
それでもダメなら初期契約解除——ただし「無料で返せる」わけではない
改善策を試しても電波が届かない場合、初期契約解除という制度があります。ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。
受付期間は「初回配送到着日から8日間」
案内資料には、受付期間について次のように書かれています。
初回配送到着日から8日間です。※初回配送到着日とは配送業者がお届けに伺った日です。(お受け取りにならなかった場合も初回に不在票が投函された日となります)
注意すべきは括弧書きです。受け取らなかった場合でも、不在票が投函された日が起算日になります。 「不在で受け取れず、数日後にまとめて受け取った」というケースでは、手元に端末が来た時点ですでに何日か消化されていることになります。
さらに「初期契約解除申請用紙を弊社に発送した日が受付期間内であることが条件」とされています。8日以内に判断し、8日以内に発送するところまでがセットです。
「利用料・違約金はかからない」——でも、かかるものはある
減免の内容は次のように案内されています。
初期契約解除をされて、商品一式をご返送いただいた場合、お客様へ利用料や違約金や損害賠償などを請求することはございません。また、同時加入のオプションサービスも削除され、費用は減免となります。しかしながら、ご契約時に発生した初期開通事務手数料3,300円(税込)は、初期契約解除をされた場合でも減免とはなりません。
つまり、開通事務手数料3,300円(税込)は戻ってきません。 さらに返送の配送料は「お客様ご自身によるご負担」と明記されています。資料の冒頭にも「初期契約解除でも事務手数料3300円+返送料は発生してしまう」と書かれており、無償ではないことは提供元自身が先に警告している形です。
条件次第では、数万円単位になる
見落とすと痛いのが、次の3点です。
| 条件 | 発生する費用・扱い |
|---|---|
| 同梱物に不備がある状態で返送した | 商品損害金39,600円(税込) |
| 端末分割払いサポートに加入している | 端末代金の残債38,500円(税込) |
| 法人契約 | 初期契約解除の対象外 |
「商品一式はお客様に到着した際と同状態で返送する必要があります」とされており、付属品や梱包物が欠けているだけで4万円近い請求につながります。届いた箱と中身は、契約を続けるか決めるまで捨てないでください。
また、端末を一括払いで申し込んでいた場合は「端末代金の返金はございません」とされています。
「解約」ボタンを押すと初期契約解除にならない
もう1点、手続き上の落とし穴があります。
※マイページ、お電話から『解約』手続きをされると通常解約となります。
エリア外だったので初期契約解除したい、というときに、マイページから普通に「解約」してしまうと、通常解約として処理されます。初期契約解除は申請用紙を返送窓口(株式会社MEモバイル カシモWiMAX初期契約解除 返送窓口/東京都墨田区亀沢3-3-14-1F)へ送る手続きです。入口が違う点に注意してください。
エリア判断の前提になる料金
エリアが問題なければ、次に見るのは費用です。「5Gギガ放題プラス 縛りなしSA端末プラン」の内訳は以下のとおりです。
| 項目 | 金額(税込) |
|---|---|
| 月額料金(初月) | 1,408円 |
| 月額料金(2ヶ月目以降) | 4,818円(定額) |
| 開通事務手数料 | 3,300円 |
| 端末代金(一括) | 39,600円 |
| 端末代金(分割) | 1,100円×分割回数 |
| 契約解除料 | 0円 |
| プラスエリアモード(任意) | 1,100円/月 |
補足を3点。
- 端末は「端末分割サポート」を適用すると月々の端末負担が0円になるとされていますが、適用条件の詳細はプラン案内ページには記載がありませんでした。申し込み時に条件を確認してください
- 分割払いの回数は、プラン案内ページ上に明記がありませんでした
- 上記のほかに、ユニバーサルサービス料・電話リレーサービス料等が別途発生する旨の記載があります(これらは金額が変動するため、ここでは金額を示しません)
プラン名のとおり契約解除料は0円で、最低利用期間の明記もありません。ただし前章のとおり、「契約解除料0円」と「端末代金の残債0円」は別の話です。分割払いサポートを使っている状態で早期に解約すれば、端末側の負担は残ります。
こんな人には向いている/向いていない
向いている人
- エリア判定で「5G」または「4G」と表示された場所で使う人
- 光回線の工事ができない、または工事を待てない人
- 契約期間の縛りを避けたい人(契約解除料0円)
- 月額を変動させず、ずっと同じ金額で持ちたい人(2ヶ月目以降ずっと4,818円)
向いていない人
- エリア判定が「上記以外(非対応エリア)」だった場所で使う人。プラスエリアモード前提での契約は、月1,100円の追加と速度制限のリスクを抱えることになります
- 法人契約を検討していて、「合わなければ初期契約解除で戻せる」ことを前提にしている人。法人契約は初期契約解除の対象外です
- 端末が届いた箱や付属品をすぐ処分してしまう人。同梱物の不備は39,600円の商品損害金につながります
申し込み前にやることの整理
- ピンポイントエリア判定で、スタンダードモードで使う場所を検索する
- 判定が「上記以外」なら、プラスエリアモードの月1,100円と速度制限を許容できるかを考える(許容できないなら見送る)
- 判定が「5G」「4G」なら申し込む。届いたら箱と同梱物を保管したまま、まず設置場所を変えながら電波を確認する
- 8日以内に判断する。ダメなら「解約」ではなく初期契約解除の申請用紙を発送する
エリア判定と申し込みは、以下から進められます。
よくある質問
Q. エリア判定が「4G」だと、5G対応の端末を買う意味はありませんか?
判定の凡例は「5G / 4G / 上記以外は非対応エリア」の3区分で、4G表示でも利用自体は可能です。ただし5Gが入らない場所である以上、5G前提の速度は期待できません。
Q. エリア判定はどのモードで見るのが正しいですか?
案内されている手順は「スタンダードモードを選択の上、ご利用住所、郵便番号を検索」です。プラスエリアモードは月額1,100円のオプションなので、まず追加費用なしの範囲を確認するのが順序として正しいことになります。
Q. 圏外だった場合、完全に無料で返せますか?
いいえ。開通事務手数料3,300円(税込)は減免されず、返送料も自己負担です。同梱物に不備があれば39,600円、端末分割払いサポート加入中なら残債38,500円が発生します。
Q. 初期契約解除の8日間は、いつから数えますか?
初回配送到着日からです。受け取らなかった場合も、不在票が投函された日が起算日になります。
Q. 法人でも初期契約解除できますか?
できません。案内資料に「個人契約の方のみ対象となります。法人契約の場合は初期契約解除の対象となりません」と明記されています。
Q. プラスエリアモードの速度制限は何GBからですか?
案内資料の間で記載が揃っていません。初期契約解除申請用紙では「月間30GB以上」、FAQでは「15〜30GB超過時」となっています。契約前に提供元へご確認ください。
情報の確認時点:2026年9月10日時点で、カシモWiMAXのプラン案内ページ・エリア案内ページ・初期契約解除申請用紙に記載されていた内容にもとづいて作成しています。料金・条件は変更される場合がありますので、申し込み前に最新の案内をご確認ください。
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